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遠見山古墳【群馬県前橋市】

⚫︎遠見山古墳
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遠見山古墳は利根川右岸の台地上、総社古墳群に属する全長88m、後円部径50m、前方部幅55mの前方後円墳です。近くからだと分かりにくいのですが、画像では左側が後円部、右側が前方部となっています。
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前橋市教育委員会により設置された説明板。
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こちらは地元の史跡愛存会により設置された説明板。
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前方部に上がらせていただき後円部を撮影。
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こちらは逆に後円部墳頂から前方部を撮影。墳丘上は若干削平されているようで平坦となっており、現状では後円部も前方部も高さが同じくらいとなっています。
墳丘からは円筒埴輪などが採取されており、それから築造年代は5世紀後半、総社古墳群で最も古い時代に位置づけられています。主体部は不明ですがその築造年代から竪穴式石室と推測されているようです。

→追記

その後北側くびれ部や主体部、周堀の発掘調査が行われ、2019年1月20日に現地説明会がおこなわれました。午前の部では参加者は30名ほどと少なく、ほとんどは地元の方のようでした。

くびれ部周辺からは築造当時の葺石が非常に良好な状態で見つかっており、今回の現地説明会でもメインとして紹介されていました。上の画像は前方部側から後円部側を撮影。葺石下のテラス部からは当古墳からは初めてとなる、円筒埴輪列(2枚上の画像右下)も検出されました。

葺石には、積み上げる基準となる石材(画像赤矢印)が並べられており、その間をそれぞれの担当者が分担して築き上げたようです。実際に画像中央のように几帳面に積まれた区画もあれば、手前のようにやや乱雑な区画もあります。

こちらは後円部墳頂に掘られたトレンチ。以前から主体部は竪穴式石室と考えられていましたのでその確認が目的でしたが、残念ながら主体部の痕跡は確認できませんでした。盗掘孔と思わしき窪みも存在しましたが、主体部まで到達していなかったようです。
もっと深い場所に存在するか、後円部墳頂ごと削り取られてしまったものと考えられます。今後はレーダーを用いた非破壊調査をおこなう予定だそうです。

墳丘南側には2本のトレンチが掘られており、そこから周堀が検出されました。画像は後円部側に掘られたトレンチ6。深さ3mほどもある立派な周堀で、墳丘側からは葺石も見つかっています。周堀内の最下層には数十年分ほどの堆積土が溜まり、その上に6世紀初頭に噴火した榛名山の火山灰が堆積しています。つまり従来考えられていた「5世紀後半の築造」という見解を裏付けるひとつの証拠ともなったようです。

こちらは前方部側に掘られたトレンチ7を、墳丘側から撮影したものです。こちらからは墳丘から転落した埴輪片が多く見つかりました。
※内容に誤りなどございましたら、お手数ですがコメントにてご教示ください。

○探訪日 2017.03/2019.01
○参考資料
「東国の雄 総社古墳群」前橋市教育委員会事務局文化財保護課
「前橋市指定史跡 遠見山古墳現地説明会資料」
説明板
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コメント

ろっこう

No title
こんなにきれいに葺石が保存されていたとは驚きです。
合わせて榛名山噴火の影響を受けていて年代がハッキリしたというのも
確かな証拠ですばらしいですね。

ぺん

Re: 遠見山古墳【群馬県前橋市】
ろっこう様

現状ではどちらが後円部か一見分からないくらい改変を受けていますし、まさかこれだけ葺石が良好に残っているとは思いませんでしたね。

以前にも周堀の調査が行われており、築造年代は明らかになっていたようですが、それを実際に見学できたのは良かったです。

ぺん
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ぺん

神奈川県民、20代男。
2015年に古墳の魅力に取り憑かれ、それ以降は暇さえあれば古墳巡りに出かけています。
Twitter→@pen_kofun

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